【母子家庭だから〇〇はNG】黒染め強要問題を母子家庭育ちが考える

女の子白黒




母子家庭育ちの私が黒染め強要問題に思うこと

こんにちは、母子家庭育ちのライターです。※私のツイッターアカウントはこちらです。お気軽にフォローください。

今回は、10月末に報じられたニュース、「女子高生への黒染め強要と不登校」の問題についてお話させてください。この問題のなかには、私がどうしても見過ごすことができなかった、学校の先生のある一言があります。

たぬぽん
この問題と、母子家庭への偏見についての問題も今回は取り上げます。
きつねん
母子ログの運営者さんも偏見で辛い思いをしたそうです。

 

まずは黒染め強要問題の概要から

まず今回の問題の概要を確認します。

この問題は、大阪府の女子高生が、生まれつき髪の色が茶色であるのにもかかわらず、学校側から黒染めをするように注意されたことに端を発します。この注意は1回のみならず、女子高生は入学後に1,2週間おきに注意されたとのことです。

2年生になってからは、この注意が4日おきに。何度も黒染めをした女子高生の頭皮はかぶれ、髪の毛もボロボロに傷んでしまいました…。

なお、女子高生のお母さんは入学以前に、中学時代に黒染めを強要されて嫌な思いをしたことがあったため、「高校では同じことがないように配慮してもらいたい」ということを学校側に伝えていたようです。

にもかかわらず学校側は度重なる黒染めを強要した挙句、

「母子家庭だから髪にしているのか」と一部の先生が女子高生を中傷

この他にも茶髪であることを理由に、度重なる指導をうけ、文化祭や修学旅行に参加することさえ許されなかったそうです。最終的に先生は「黒染めしないなら学校に来る必要はない」と通達。最終的に女子高生は不登校に追い込まれました。



 

黒染め強要問題から見えてくる3つの問題

落ち込む女性白黒

1,生まれつき茶色の子どもがいるのは普通

大前提としまして、生まれつき髪の毛がの子どもがいるのは普通のことです。

日本人は地毛が真っ黒であることが多いのは事実ですが、なかには遺伝や体質の関係で茶髪の子どももいます。あなたの周りにもそういう子どもがいませんでしたか?

私の周りにもいました。その子は茶髪であるがゆえに、「染めている」、「遊んでいる」、「やんちゃをしている」といったイメージがついていることを知っていました。でも、「生まれつきなのだからどうしようもない」、そう言っていました。

 

2,「母子家庭だから〇〇」は絶対言ってはいけない

私が許せなかったのがこの言葉です。先生が言い放ったという「母子家庭だから茶髪にしているのか」です。私はこの発言に対してとても腹立たしい思いがしました。

このブログでは何度もお話しているとおり、私は母子家庭育ちです。

母子家庭育ちであるがゆえに、「かわいそう」、「苦労している」というイメージがつきまとっていることを、私は痛いほど感じてきました。

周囲のイメージは勝手なもので、私は自分でかわいそうと思っていないにもかかわらず周囲のイメージのせいで自分がかわいそうな子どもに思えたこともありました。そのせいで嫌な思いを何度もしてきました。つまり偏見がありました。

今回の女子高生は、母子家庭であるがゆえに茶髪にしているのだと中傷されたわけですが、この発言をした先生には、

「母子家庭だから遊んでいる」

「母子家庭だから監督不行き届きなんだ」

「母子家庭だから言うことをきかないんだ」

という深層心理があるようにしか思えません。

悲しいことですが、母子家庭育ちの子どもには、周囲からの偏見がいつもつきまとっているようです。

 

3,学校側の連携がとれていない

今回の問題に際しては、女子高生のお母さんが事前に自分の娘の地毛が茶色であることや、そのせいで中学時代にも嫌な思い(黒染めの強要)をしたことを、事前に学校側に伝えています。にもかかわらず黒染めの強要と前項のような中傷は起きてしまいました。

このことからわかるのは、学校側で先生の間での連携がとれていないこと、意思疎通および情報の共有が徹底されていないことの露呈です。

いくら学校側の方針で茶色を許さないのだとしても、お母さんは事前に明確に伝えていたわけです。それならば、もう少し適切に配慮するやり方はなかったのだろうかと思えてなりません。

「他の生徒に示しがつかない」という理由があったのかもしれませんが、今回の女子高生は生まれつき茶色。生まれつきのものをそこまで矯正する必要はなかったのではないでしょうか。

先生の間で連携をとり、今回の女子高生に対してどのような接し方が正しいのか吟味する必要があったに違いありません。

 

改善策となるか?地毛登録制度とは

書類に記入する男性

今回のような問題はあまり知られていないだけで、全国で起こっています。そのたびに学生は学校側に地毛であることを訴えますが、やはり黒染めをするように指導されるという話も聞きます。

このような問題を避けるために、実は「地毛登録制度」というものを実施している学校もあります。

この制度は、「地毛証明書」と呼ばれる書類を書いたり、「幼少期の写真」などを学校側に提示したりすることで、「生まれつき髪の色が黒ではない」ということを学校側に説明する制度です。

今回問題が起こった学校では、この地毛登録制度は導入されていませんでした。しかし、この問題をうけ、全国の学校で地毛登録制度が始まることが期待されます。

 

まとめ:母子家庭の子どもにはまだまだ偏見がある…

いくら母子家庭育ちの子どもが増えてきているとはいえ、子どもたちには偏見がまだまだあるようです。

2017年現在、20代前半私が子どもだったのはほんの数年前の話ですが、やはり数年では何も変わっていないのでしょう…。もしかするとこの先も変わらないかもしれない…。そう思うととても悲しくなります。

ですが、少しでもそういった社会の目が変わることを祈ります。今回の問題では「黒染めの強要」ばかりがスポットライトを浴びましたが、先生の「母子家庭だから…」という発言もかなり問題だと私は思っています。

まずは、この記事を読んでくださった方が、「母子家庭だから〇〇と思うのは辞めよう」、そう思っていただけると幸いです。




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